近年、予防歯科への関心が高まる中で、PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)という言葉を耳にする機会が増えています。しかし、「PMTCとは具体的に何なのか」「通常の歯のクリーニングとどう違うのか」について詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
厚生労働省のe-ヘルスネットによると、PMTCは「歯科医院で行われる専門家による徹底した歯面清掃」として定義され、「専用の機器とフッ化物入り研磨剤を使用して、歯みがきで落とせない歯石や磨き残したプラークを中心に全ての歯面の清掃と研磨を行い、う蝕や歯周病になりにくい環境を整える」処置です。
当院では新心会グループに総勢100名を超える歯科医師が在籍し、各分野の専門家が治療を担当する体制を整えており、質の高いPMTCを提供しています。「抜かない・削らない」を基本方針とし、予防に重点を置いた診療を行っています。
PMTCとは:専門器具による歯面清掃の特徴
PMTCの定義と目的
PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)は、歯科医院で行われる専門家による徹底した歯面清掃で、専用の機器とフッ化物入り研磨剤を使用して行われます。
PMTCの主な目的は以下の通りです:
- 歯みがきでは除去できないプラーク(歯垢)の完全な除去
- 歯石の機械的除去
- 歯面の研磨による滑沢な表面の形成
- フッ化物応用による歯質強化
- 歯周病やう蝕の予防環境の整備
厚生労働省の歯科疾患実態調査によると、45歳以上で歯周ポケット(4mm以上)を有する者が過半数を占めており、定期的な専門的ケアの重要性が示されています。
当院では、CT、マイクロスコープ、光学スキャナー(iTero5D)などの精密機器を完備し、より精密な診断に基づいたPMTCを実施しています。
使用する専門器具と材料
PMTCで使用される主な器具と材料には以下があります:
回転器具系
- コントラアングル(低速回転器具)
- ラバーカップ(研磨用チップ)
- ブラシ類(各種硬さ・形状)
研磨材料
- フッ化物配合研磨ペースト
- 粒度別研磨剤(粗研磨から仕上げ研磨まで)
除石器具
- スケーラー(手用・超音波)
- エアスケーラー
日本歯科保存学会の研究によると、PMTCペーストは「さまざまな製品が市販されているものの、プラーク除去効果あるいは歯質に対する影響については不明な点が多」く、適切な選択が重要です。
専門家による施術の意義
日本歯周病学会の指針では、PMTCは「コントラアングルとラバーカップ、フッ化物含有ペーストを使用して、歯肉縁上および縁下1~3 mmのプラークを確実に除去する」ことで、「プラークの形成速度が減少するだけでなく、セルフケアの不十分な部分を自覚してもらったり、専門家が行うことでメインテナンスも治療の一部である事が強調でき、継続的な来院へ繋げることができる」と述べられています。
当院では、常に患者様を第一に考え、丁寧な説明を心掛け、患者様と真摯に向き合う診療を提供しており、PMTCを通じて患者さまの予防意識の向上を図っています。
一般的な歯のクリーニングとの違い
手法と器具の違い
通常の歯のクリーニングとPMTCでは、使用する器具や手法に明確な違いがあります。
一般的なクリーニング
- 主に歯石除去(スケーリング)が中心
- 超音波スケーラーによる機械的除去
- 基本的な歯面清掃
PMTC
- 系統立った歯面清掃プロトコル
- 複数の研磨器具の段階的使用
- フッ化物応用までの包括的アプローチ
日本歯周病学会認定歯科衛生士の見解では、「PMTCはう蝕予防においても、歯周病の再発予防においても、非常に効果的なテクニック」とされ、単なる「歯面研磨」とは区別されています。
対象部位と清掃範囲の違い
PMTCでは、一般的なクリーニングでは手が届かない部位まで徹底的に清掃を行います:
- 歯と歯の間(隣接面)
- 歯と歯肉の境界(歯肉溝)
- 奥歯の咬合面の溝
- 歯根表面(軽度の歯肉縁下)
当院では、症状治療だけでなく、再発を防ぐための「原因療法」に取り組んでおり、根本的な原因を特定してからPMTCを実施しています。
処置時間と頻度の違い
処置時間
- 一般的なクリーニング:30分程度
- PMTC:45分~60分程度(口腔状態により変動)
推奨頻度
- 一般的なクリーニング:年1~2回
- PMTC:3~6か月間隔(リスクレベルに応じて調整)
PMTCの概念の生みの親であるスウェーデンのアクセルソン先生によると、患者さんの「キーリスク部位」のリスクを取り除くことが大事な点として挙げられており、患者さんのリスク部位を把握して選択的に行う必要があります。
PMTCで得られる具体的な効果
う蝕(むし歯)予防効果
PMTCの最も重要な効果の一つが、う蝕の予防です。
メカニズム
- プラークバイオフィルムの完全除去
- フッ化物による歯質強化
- 歯面の滑沢化によるプラーク付着抑制
厚生労働省のデータによると、高齢期においては現在歯数の増加に伴い、歯周病だけでなくう蝕にも罹患する可能性が高まることから、現在歯が健全な状態や機能を維持するための取組が必要とされています。
当院では、国内の信頼できる歯科技工士と連携し、高品質で美しい審美治療を提供する体制を整えており、PMTCと併せた包括的なう蝕予防を実施しています。
歯周病予防・改善効果
厚生労働省のe-ヘルスネットによると、歯周ポケット(4mm以上)の保有者の割合は高齢者層で高値を示し、45歳以上で過半数を占めています。PMTCは歯周病の予防と進行抑制に重要な役割を果たします。
歯周病に対する効果
- 歯肉縁下プラークの除去
- 炎症の軽減
- 歯肉の引き締まり
- 歯周ポケットの浅化
PMTCにより「歯面の色素沈着物の除去や術後の爽快感は、再モチベーションに役立つ」とされており、患者さまの継続的なセルフケアにも良い影響を与えます。
口腔内環境の改善効果
PMTCは単なる清掃以上の効果をもたらします:
物理的効果
- 歯面の滑沢化
- 着色の除去
- 口臭の軽減
生物学的効果
- 病原性細菌の減少
- 口腔内pH環境の改善
- 唾液の自浄作用向上
心理的効果
- 爽快感による満足度向上
- セルフケアへのモチベーション向上
- 歯科医院への信頼関係構築
当院では、JR八王子駅南口すぐという好立地で、年中無休で診療を行っており、定期的なPMTCを受けやすい環境を整えています。また、セカンドオピニオンにも対応し、患者様に合った歯科医師をお選びいただくことが可能です。
まとめ
PMTCについて重要なポイントを整理すると以下の通りです:
- PMTCは専門器具を用いた徹底的な歯面清掃で、一般的なクリーニングより包括的なアプローチを行います
- 歯周病予防に特に効果的で、厚生労働省のデータでは45歳以上の過半数が歯周ポケットを有する状況において重要な予防手段となります
- う蝕予防、歯周病改善、口腔環境の改善という複合的な効果が期待でき、定期的な実施により長期的な口腔健康維持が可能です
- 専門家による施術により、セルフケアでは除去困難な部位のプラークを確実に除去し、フッ化物応用まで含めた予防効果を実現します
- 患者さま個々のリスク部位に応じた選択的アプローチにより、効率的かつ効果的な予防が実現できます
質の高いPMTCを受けたい方は、信頼できる歯科技工士と連携し高品質な治療を提供する当院へお任せください。専門器具による丁寧な歯面清掃を行います。JR八王子駅南口すぐの好立地で年中無休の診療体制を整えており、新心会グループの豊富な専門知識と経験に基づいた、患者様一人ひとりに最適なPMTCをご提案いたします。お口の健康維持のため、お気軽にご相談ください。
参考文献
- 厚生労働省「PMTC(歯石除去・歯面清掃) | e-ヘルスネット」https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-03-009.html
- 日本歯周病学会「メインテナンス・SPTにおける3つのポイント」J-STAGE https://www.jstage.jst.go.jp/article/perio/57/3/57_130/_html/-char/ja
- 日本歯科保存学会「PMTCペーストに関する研究」J-STAGE https://www.jstage.jst.go.jp/article/shikahozon/59/5/59_402/_article/-char/ja/
- 厚生労働省「歯周疾患の有病状況 | e-ヘルスネット」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-03-004.html
- 厚生労働省「歯周病罹患の現状と対策について」https://www.mhlw.go.jp/content/10801000/000779831.pdf
