他院で「骨が足りないので難しい」と言われ、治療をあきらめかけていませんか。骨が少ないという診断だけでインプラント自体を諦めてしまうのは、少し早いかもしれません。CTによる精密な診断と骨造成という選択肢を知ることで、判断の材料が増えることがあります。
骨が少ないと言われてもインプラントを諦める必要はありません
骨量が不足していても、CTでの精密診断や骨造成という処置を組み合わせることで、治療の選択肢が広がる場合があります。まず大切なのは、「本当に骨が足りないのか」「どの程度不足しているのか」を客観的なデータで確認することです。
なぜ「骨が少ない」と判断されるのか
歯を失った後の顎の骨は、噛む力が加わらなくなることで徐々に吸収され、幅や高さが減っていきます。特に抜歯後の期間が長い方や、歯周病で骨が溶けてしまった方は、インプラントを支えるのに十分な骨量が確保できないことがあります。大阪歯科大学附属病院の口腔インプラント科でも、インプラントをしたいが顎の骨が足りない(顎堤萎縮症)というケースが診療対象として挙げられています[5]。
骨が少ない=治療不可能ではない理由
骨が少ないという情報だけで「できない」と結論づけるのは早計です。骨造成という技術によって骨の量を増やし、その後インプラントを埋入するという段階的な治療計画を組める場合があるためです。J-STAGEに掲載された報告では、インプラント埋入にあたり骨量が十分に確保できない場合、骨造成は長期間にわたりインプラントを機能的、審美的に安定させるための必要不可欠な処置となると述べられています[2]。
当院でセカンドオピニオンとして相談できる体制
当院ではセカンドオピニオンに対応しており、他院で「難しい」と言われた方も、セカンドオピニオンとしてご相談いただける体制を整えています。患者様に合った歯科医師をお選びいただける体制を整えていますので、一つの診断で治療を諦める前に、状態を再確認する選択肢としてご検討いただけます。
CT・シミュレーションソフトで骨の幅・高さ・密度を三次元で確認します

パノラマレントゲンだけでは骨の厚み(幅)や骨質までは正確に判断できません。CTとシミュレーションソフトを使うことで、骨の幅・高さ・密度、そして神経や血管の位置までを立体的に把握できます。この可視化によって、骨造成が必要かどうか、どの部位にどの程度必要かを具体的に判断できるようになります。
CT撮影でわかること・パノラマとの違い
東北大学病院の歯科インプラントセンターでは、インプラント診療の術前検査においては、CT画像診断を必須としております[4]。これにより顎骨の解剖学的構造、神経・血管の位置、上顎洞・鼻腔の状態やインプラント体との三次元的位置関係、骨量・骨幅を計測することができますと説明されています。二次元のパノラマ画像では奥行き方向の骨の厚みは判断が難しく、CTによる三次元評価が欠かせません。
シミュレーションソフトで埋入位置と骨造成の必要性を事前に検討
CTデータをシミュレーションソフトに取り込むことで、インプラント体をどの位置・角度で埋入するか、骨造成が必要な範囲はどこかを、実際の手術前にコンピュータ上で検討できます。滋賀医科大学の資料でも、CTを撮影し、パソコン上で専用ソフトを用いて、あごの骨の状態(幅、高さ、骨密度など)、あごの骨の中にある血管や神経の位置の確認をミリ単位で行うと記されています[6]。
当院のCT・光学スキャナー・サージカルガイドによる診断の流れ
当院ではCT・マイクロスコープ・光学スキャナー(iTero・トリオス)を完備し、骨の状態を精密に診断しています。CTデータとシミュレーションソフトを組み合わせて治療計画を立て、必要に応じてサージカルガイドを用いた埋入を行うことで、骨量が限られた部位でも計画性のある手術を目指しています。また、外科処置専用のオペ室を備え、衛生管理にも配慮した環境で対応しています。
骨造成には症状に応じてGBR・サイナスリフトなど複数の方法があります

骨量が不足している場合、骨造成(骨移植)によって骨の幅や高さを増やし、その後インプラントを埋入するという段階的な治療が選択肢になります。方法は不足している骨の部位や程度によって異なり、代表的なものにGBR法とサイナスリフトがあります。
GBR(骨組織誘導再生法)が向いているケース
GBR法は、骨が不足している部分に人工骨や自家骨を補い、専用の膜(メンブレン)で覆うことで骨の再生を促す方法です。J-STAGEの報告では、垂直的に骨造成を行う際、Guided bone regeneration(GBR)法は最も汎用性の高い手法と考えられているとされ、幅や高さが不足している比較的限局した部位に用いられることが多い術式です[1]。
サイナスリフトが向いているケース
上顎の奥歯部分は、上顎洞(副鼻腔の一つ)が近く、骨の高さが不足しやすい部位です。この場合に用いられるのがサイナスリフトで、上顎洞の底を持ち上げて骨補填材を入れる方法です。J-STAGEの報告によると、サイナスリフト部位のインプラント残存率は既存骨に埋入したインプラント残存率と同等であることが知られており、サイナスリフトは上顎臼歯部の骨増生を目的とした効果的な治療法として確立されているとされています[3]。
骨造成の方法を選ぶ際の考え方
骨造成の方法は、不足している骨の部位・量・患者様の全身状態によって異なります。当院では次のような選択肢を、CTでの診断結果に基づいて検討しています。
| 骨造成の方法 | 主な適応部位 | 特徴 |
|---|---|---|
| GBR | 幅・高さが限局的に不足している部位 | 人工骨・自家骨とメンブレンで骨の再生を促す |
| サイナスリフト | 上顎臼歯部(上顎洞に近い部位) | 上顎洞底を挙上し骨補填材を填入する |
| 骨移植(ブロック骨移植等) | 広範囲に骨が不足している部位 | 自家骨などを移植し骨のボリュームを確保する |
多田将人指導医のバックアップと保証制度
当院は新心会グループに総勢100名を超える歯科医師が在籍し、各分野の専門家が治療を担当する体制を整えています。インプラント治療は約20年の臨床経験を持つ多田将人指導医がバックアップし、骨造成を伴う症例についても連携して治療計画を検討します。また、持病がある方の手術時には生体モニタリング装置で容態をリアルタイムに確認しながら進める体制もあります。詰め物・被せ物・インプラントには5〜12年の保証を設定しており、6ヶ月毎の定期メンテナンスの受診が保証の条件です。
まとめ
- 骨が少ないと言われても、CTによる精密な診断次第で骨造成を組み合わせた治療計画が検討できる場合があります
- CT・シミュレーションソフトを使うことで骨の幅・高さ・密度、神経や血管の位置を三次元で確認できます
- 骨量が十分に確保できない場合、骨造成は長期間にわたりインプラントを機能的、審美的に安定させるための必要不可欠な処置とされており、GBRやサイナスリフトなど部位に応じた選択肢があります
- 当院ではCT・光学スキャナー・外科処置専用オペ室を備え、多田将人指導医のバックアップと保証制度のもとで骨造成を伴う症例にも対応しています
- 他院で「難しい」と言われた場合も、セカンドオピニオンとして改めて診断を受ける選択肢があります
骨の状態が気になる方、他院で骨が少ないと言われた方は、まずCT検査を含む診断からご相談いただけます。八王子I’S歯科・矯正歯科はJR八王子駅南口すぐで年中無休、平日は20時まで診療しており、お仕事帰りにも通いやすい環境です。ご自身の骨の状態を客観的に把握したい方は、初めての方へ(初診の流れ)から無理のないペースでご相談ください。
参考文献
[1] J-STAGE「GBR法を応用した垂直的骨造成の長期予後」jstage.jst.go.jp
[2] J-STAGE「インプラント埋入にあたり骨量が十分に確保できない場合の骨造成に関する報告」jstage.jst.go.jp
[3] J-STAGE「サイナスリフトをより安全で確実に行うための難易度分類」jstage.jst.go.jp
[4] 東北大学病院「歯科インプラントセンター」hosp.tohoku.ac.jp
[5] 大阪歯科大学附属病院「口腔インプラント科」osaka-dent.ac.jp
[6] 滋賀医科大学医学部附属病院「インプラント(人工歯根)治療とは?」shiga-med.ac.jp
